日本民族衛生学会について
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本学会は、昭和5年(1930)、永井潜(生理学)らによって創設され、その目的は、所謂、社会・文化的背景を考慮にした医学研究及び社会啓発を目的とする当時としては先覚的な理念に基づいている。
この理念は福田邦三(生理学)、勝沼晴雄(公衆衛生学・人類生態学)らに引き継がれ、現在では、ヒューマンエコロジーを基盤とする包括的医学研究の育成・推進を図り、健康と福祉の向上に寄与することを目的としている。
即ち、健康現象を研究するにあたり、人間と環境との係わりを包括的に記述、分析する方法に関心を持つ医学研究集団である。DNA、細胞、臓器、人体、集団、民族を分析的のみならず統合的に研究し(differentiation & intergration)、一方、環境については「人間が作った環境(culture)」を「自然の環境(nature)」に対比する。
特に後者は、文化を精神文化(culture)とし物質文明(civilization)と対比する人文・社会科学の定義ではなく、「自然環境=自然」に対比する「人間が作った環境=文化」とすることによって、「文化」を生物科学的に定義した。これによって人文科学ではない医学が「文化」を取り扱うときに困惑していた問題を整理できた。

なお、創立当時の世界情勢によって本学会が民族主義的優生学の学会と誤解されることもあったが、当時、圧倒的に優勢だった要素還元主義・人体機械論及び決定論的パラダイムから距離を保ち、包括主義・人体有機体論及び確率論的パラダイムを志向する学会であり続けて今日がある。
豊川裕之 
赤松  隆 青山 英康 石河 利寛 植松  稔
江崎 廣次 岡田  晃 小泉  明 高石 昌弘
高桑 栄松 辻  達彦 東田 敏夫 豊川 裕之
三木  毅 宮坂 忠夫 森沢  康 脇阪 一郎
上田 礼子 鈴木 庄亮 竹本 泰一郎