JSHHE 日本健康胚学会 Japanese Society for Human Health and Embryology
日本健康胚学会(Japanese Society for Human Health and Embryology:JSHHE) は、「人の健康」と「生殖医療」を統合的に捉えることを目的として設立された学術団体です。本学会は、近年ますます注目されている不妊治療や生殖補助医療(ART)の発展と、胚発生・着床に関わる生命科学の探求を通じて、次世代の医療と倫理の在り方を模索する場となることを目指しています。
本学会の最大の特徴は、胚学(Embryology)を中核に据えている点にあります。受精、胚培養、着床、さらには子宮内膜の環境やホルモン調整に至るまで、精緻な生命のプロセスを医療・科学の視点から深く掘り下げ、不妊に悩む人々のQOL向上に寄与する研究と実践の融合を目指します。
また、「健康」の概念を単なる身体的・精神的な健やかさにとどめず、生殖の選択や家族形成における自己決定権の尊重といった社会的・倫理的文脈でも再定義する姿勢を重視しています。生殖医療を取り巻く価値観や制度、ジェンダー、文化的背景を多角的にとらえ、医学・看護学・心理学・社会学・倫理学など多分野の研究者が協働できる開かれた学問領域として、本学会は活動を展開してまいります。
そして将来的には、胚学と健康科学の交差点に立脚した、”Reproductive Health Studies”(生殖健康学)と呼ぶべき新たな学術領域の確立に貢献することが、私たちの使命です。
学会の設立趣旨
日本健康胚学会(Japanese Society for Human Health and Embryology:JSHHE) は、「人の健康(Human Health)」と「胚学(Embryology)」という2つの核を持つ学術団体として設立されました。特に、不妊治療・生殖補助医療(ART)に関する研究や臨床の発展を通じて、より深いレベルで「健康とは何か」という問いに向き合うことを目的としています。
健康と不妊治療のつながり
本学会が掲げる「健康」という概念は、単に病気がない状態だけではなく、生き方の選択肢を保障することを含みます。現代において、子どもを望む人々が不妊に直面したとき、それに対して適切な医療や支援が受けられることも、社会的な「健康」の一環であると私たちは考えています。
妊娠・出産は人間の生涯の中でも極めて重要なライフイベントであり、そのプロセスを支えることは、心身の健康の回復や維持、さらには個人の尊厳や人生設計の充実に直結します。ゆえに、不妊治療を単なる医療技術の問題としてではなく、人間の健康の本質に関わる課題として捉える姿勢が、本学会の根幹にあります。
学際的な交流と新たな学問領域の創出
本学会では、医学・看護学・胚学だけでなく、心理学、社会学、倫理学、法学、文化人類学など、多様な分野から「生殖と健康」をめぐる問いに取り組んでいます。こうした多分野融合型のアプローチを通じて、単なる専門医療にとどまらない、「Reproductive Health Studies(生殖健康学)」という新たな学問領域の確立を目指しています。
めざす学会の姿
日本健康・胚学会は、「科学的知見に基づいた医療の質向上」と「人々の人生の選択肢を広げる社会の構築」を両輪に掲げ、誰もが尊厳をもって生きられる社会の実現に寄与します。そして、健康の中に生殖医療が含まれているという意識を社会に根付かせることこそ、私たちの長期的な使命です。
JSHHE 日本健康胚学会 入会のご案内
日本健康胚学会では、本学会の趣旨にご賛同いただける皆さまのご入会を歓迎しております。
不妊治療、生殖医療、胚学、健康科学、医療倫理などの分野に関心をお持ちの研究者・専門職の方々のご参加をお待ちしております。
■ 年会費
年会費:5,000円
※会計年度は毎年4月1日から翌年3月31日までです。
■ 入会方法
【1】オンラインによるお申し込み
入会をご希望の方は、お問い合わせページよりお手続きください。
お申し込み完了後、自動返信メールが送信されます。届かない場合は、迷惑メールフォルダをご確認の上、再度お試しください。
【2】書類郵送によるお申し込み
郵送でのお申し込みをご希望の場合は、所定の入会申込書にご記入のうえ、事務局宛にご送付ください。
■ 入会手続きの流れ
- 入会申込書のご提出(オンラインまたは郵送)
- 年会費のご納入(振込先などの詳細は事務局よりご案内いたします)
- ご入金の確認後、会員番号をメールにてお知らせします
- 評議会の承認を経て、正式に会員として登録されます
※ご入会にあたっては、評議員または既存会員の推薦が必要です。
ご不明な点やご質問がございましたら、事務局までお気軽にお問い合わせください。
本学会での実りある交流と研究活動を、心よりお待ちしております。
JSHHE 日本健康胚学会 シンボルマークのご紹介

日本健康胚学会のマークは、生命のはじまりである「胚」を柔らかな螺旋と循環する円で象徴的に表現し、科学と調和、そして未来への希望を込めています。ピンクの色調は、命の温もりと優しさ、そして安心感を表し、発育の過程を示す円形のモチーフには、着実な成長と探究の連続性を託しました。
日本健康胚学会は、胚研究を通じて人間の健康と生命の尊厳を支え、未来の医学と社会の発展に貢献することを使命としています。本シンボルマークはその理念を視覚的に体現し、誰もが親しみと信頼を抱ける学会であり続けるという意志を象徴しています。